市民参加・合意形成手法入門講座の開催
2009年2月7日(土)に「市民と議員の条例づくり交流会議」との共催で「市民参加・合意形成手法入門講座」を開催しました。
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講義1 合意形成論 −理論と実践−
講師:原科幸彦(東京工業大学大学院教授/総合理工学研究科環境理工学創造専攻)
講義2 ワークショップの運営技法
講師:伊藤雅春(愛知学泉大学コミュニティ政策学部教授)
講義3 市民合意形成のプログラムと合意形成プロデューサーの役割
講師:上野俊司(国際航業株式会社フェロー/土木学会コンサルタント委員会・市民合意形成小委員長)
(敬称略)
地方分権により地方自治体(議会・行政等)の役割が拡大するにつれ、自治体の政策に関するアカウンタビリティ(説明能力)がより強く求められると考えられます。行政では以前より市民参加が少しずつ広がってきていますが、議会でも先駆的な市民参加の取り組みが見られるようになってきています。市民参加の質を向上し、よりよい社会的合意形成を促進するため、合意形成や市民参加について、理論と実務の概要を、第一線で活躍されている専門家の方々からお話を伺う場として、今回の講座を企画しました。企画のポイントとしては、市民参加と合意形成に必要とされる理論・概念、戦略・計画、手法という3つの側面すべてについて、参加者のみなさまに理解していただくことでした。
当日は、議員、コンサルタント、行政職員など約40名の方々が、講師の先生方のお話に熱心に聞き入られていました。また質疑応答では、参加者特定の方法論など、現場の課題に即した疑問が会場から投げかけられ、講師の先生方をまじえた活発な議論となりました。
担当者としては、参加の枠組み、たとえば参加から得られた情報を意思決定にどう反映するかという点について、首長など主催者の意図が「ぶれ」ることを問題視されている方々が多かったことに強い印象を受けました。対象とする社会問題についての合意形成も重要ですが、それ以上に参加の枠組み(いわゆるメタガバナンス)に関する合意形成も重要であることを再認識しました。
(文責 PI-Forum理事 松浦正浩(担当))